7868e34a.jpg

403de791.png

a8126160.png

3f9ea813.png

fedf981c.png

全世界のファンのみなさまこんにちは
釣り雑誌はどんどん廃刊するなぁ、ふなです。

ロッドアンドリールが4月26日発売の6月号をもって廃刊になります。
ロドリとかRodAndReelとか、表現方法はいろいろありますが、、
まあ残念ながら廃刊ということです。

廃刊じゃない、休刊だ、という言い分もありましょうが、
どうみても廃刊です。

事件でも未解決、とか迷宮入り、の場合は
「継続捜査」という名前に置き換わるのと一緒です。
前向きな話をしてペンディングというのも同じでしょう。

要はほんの少しの希望を持たせるために、休刊と言っていますが
実質は廃刊です。二度と復活することはないでしょう。

某出版業界に一時、身を置いたものとして、いや、身は置いてないな。
著者として、運営として出版界に出入りしていたものとして現在の出版を取り巻く環境は
ガラパゴスもいいところです。

どのくらい出版社にかかわっていたかというと
故宮崎満教さんの愛弟子だと思っていただければ。
出版業界なら少しは名を売った方だから存在は知っているでしょう。
菅野美穂のヘアヌード写真集のNUDITYを発売する時とかに、(もう20年くらい前か?)
ご一緒に4年間ほど仕事をさせていただきました。

たまごっち本を通じて
ゲリラ出版の真髄を教えていただきました。
本も出版し、確か、合計20冊くらい出して、述べ発行部数は100万部くらいです。
初版3-5万部でしたからね。今では考えられないと思いますが。
印税でベンツ買って六本木に住んでいました、ばっかじゃねーの俺。
私だけでも未払い分が1000万円以上あって、その出版社は倒産しましたが(笑)
あのころから出版業界変わってないなー
いや、変わらなければいけないのだが、変われなかったのだろう。

そもそも出版業界の常識は世間の非常識なのです。
特殊な世界に生きているということを認識しないといけません。

例えば「4月26日発売の6月号」、すでにおかしいです。
「6月1日発売の6月号」なら少しはわかりますが。
許せても「5月31日発売の6月号」でしょう。
なんでそんなに時期が早いの??一般的な常識ではおかしいんですよ。

「それが普通」の感覚でいる限りおかしいのです。

そして発行部数。
媒体紹介と広告主向きの発行部数では3倍も数字違うぞ。
30万部も売れていたら廃刊にはなりません。

出版業界の常識は「実売数は発行部数の半分」これもおかしい。
広告主が知りたいのは「実売数」です。
10万部の広告が出るから、それに応じた広告費を払うわけで
実際は5万部しか売れていません、5万部は返品で、ゴミになってます。
というのはおかしい、という感覚がないのかなー。

さらに今度は中身の話になります。
私を含め、みなさん釣り雑誌を買わなくなったのが
中身が宣伝だけ、だからです。

資料を見て分かる通り、雑誌に出る記事は「タイアップ記事」です。
それとは別に、広告も出します。
つまり、広告の記事と広告の記事の間に、広告が挟まっているものが
釣り雑誌なんですよ。中身の90%は広告です。

広告なら無料で配ればいいんじゃないかなー。
売っている釣り雑誌は、広告で広告を挟んだ広告本なんですよ。
それを1000円で売ろうって、、、売れるわけないじゃないですか。

日本には四季折々の季節があります。
6月号なら梅雨の季節の内容でしょう。
梅雨の釣りの取材が2月3月ですよ。どうやって梅雨の釣りを紹介するの?

こういう矛盾点にずーーーと目をつぶってきたから釣り雑誌は衰退するのです。
一番大きいのは、小池百合子がバス釣りを法律で潰したのが多いけど
なんとか生き残ってきた感じでしたけどね。

そもそもの話として、釣り雑誌を作っているところも
売っているところも、「本」の定義を理解していないのではないか?と思う。

本ってなんだ?
という定義をしたときに「紙媒体」と思っている人はいくら本を作っても売れません。
情報を紙に印刷して、取次から本屋を通じ読者に送る、と思っている人はもう時代遅れもいいところです。

本を紙媒体と思っている人は、電子BOOKや電子書籍に対応できないでしょう。
いや、今ある原稿をそのまま電子化すればいいんじゃないか?と思っている人も時代遅れなんです。

本の情報は古いと前述しました。
それが「即時性のインターネットと同じ土俵」で、数か月前の情報を掲載して勝てると思うのか?ってことです。

なので、電子書籍は既存の編集方法では対抗できないことがわかります。
また本も中身は広告だけなので、コンテンツではないことがわかります。
そうです、本の定義を再認識しないと、絶対に勝てない勝負を延々とやることになるのです。

某主婦の友社から本が売れない、何かいい方法はないか?と相談を受けた時も
本の定義が間違っている、という話から始まりました。
実は、同じモデルが町の中小企業や飲食業とかも同じなのです。
「人が集まらない」という話を聞いたことがあるでしょう。

その企業は求人情報を「紙媒体」に乗せるのです。
お金を払って、効果のない求人をする。
一方、indeedとかオンラインの無料の求人サイトは「使い方がわからん」と
使わない。若者はスマホで、ネットでアルバイト先を探す。
紙媒体は見ないのです。

昔と同じ方法ではもう効果がなくなってきているのだ、と気が付かない。
それが出版業界も同じ。

紙媒体だと思っているから電子媒体にやられる。

勝ち目のない勝負をしている。

そういえば、新しい本の定義を再定義すると。
・本と電子書籍を同時に出せる
・本は回し読みされるほど儲かる
・BOOKOFFに流れるほど儲かる
・10年後もその本で儲かる

という、従来の本と、ビジネスモデルが全く違うものになります。
定義って大事ですよ。
定義が間違っているから本はどんどん売れなくなっているのです。
そもそも本を売る必要があるのか?という問題もあるのですがね。

また、こういう定義をすることでもビジネスモデルが変わります。
本とは「物理的な本を、全国の本屋に配る配送ルートのことである」

何を言っているのだ?本の流通の話だろ?当たり前じゃないか。
と思った人は出版業界に長くいすぎた人です。

物理的な本、というところにヒントがある。
そう、物流の話だ。

本を物流だと定義すれば、そこに強みが見えてくる。
「モノ」はインターネットでは運ぶことが出来ない。

ディアゴステーニで「月刊ステラ」とか「月刊イクジスト」なんていうのもアリなわけだ。
電子書籍はいくら読んでも、実際のモノは手に入らないから。

そして漫画村の台頭。
本を「紙媒体」だと思っているから「電子媒体」に乗せられてしまうわけだ。
電子媒体には出来ないことをしないからね。
飛び出す絵本や仕掛け本は決して電子書籍には出来ない。
なぜなら「モノ」だからだ。

出版業界はこれからも過去の栄光の呪縛を受けて老害が会社や
出版物をダメにしていくだろう。
いい本を作れば売れる、のではないのだ。
その呪縛を解いた若い世代が作っている本は売れている。
本を再定義出来たところは売れているんだ。

そこに気が付かないと出版業界はやっていけないと思うよ。

じゃあまた!雑誌は数年買ってないな!これからも買わないだろう!紙媒体と思ったら負け!物流と思ったら勝ち!