全世界のファンのみなさまこんにちは
問題解決を考えるのは好き、ふなです。

楽しい、って書こうと思ったけど
不幸な事故に対して楽しいはおかしいだろ、と思って
ちょっと文面変更ですき、にしました。
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実は今年、知り合いのボートが2艇、係留中に沈没することが
ありました。
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最初の事故は、不幸な偶然な事故だと思っていたのですが
2艇目の事故では、これはよくある事故なのではないか?と思い。

ボートが係留中に潮位の変化で沈む事故を防ぐ方法、を
考えていました。
すると、過去に疑問だったことがピピピっとシナプスがニューロネットワークとしてつながり
ああ、そういうことだったのか、というアハ体験が出来たのでした。

まずは、係留中に起きる沈没事故のメカニズムです。
ほとんどの事故はトモ側の係留ロープが
潮位変化で牡蠣殻ゾーンに突入して、
そのロープが牡蠣殻に食い込み、潮位が上がって、船内に水が入り沈む、という
メカニズムだと思われます。
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牡蠣殻なんて、弱く、ロープでガリガリして取れるのではないか?
とも思うわけですが、
物理的に考えると、牡蠣殻エリアが1mあったとすれば、
牡蠣殻のカルシウム層1mの厚さを、ロープにかかる浮力だけで破壊しろ、という
ことになるので、まず、破壊出来ることはありません。
この図では、紫の部分が、破壊しないといけない牡蠣殻エリア1mとなりますね。
実際は、真上というより、合成の力で、ななめの力が浮力なので
牡蠣殻を破壊する上向きの力は弱まります。
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秋の潮位変化はマイナス潮位までいくので、通常の大潮より潮が引き
より牡蠣殻ゾーンに係留ロープが近づく可能性が高いわけです。

国は何をしているかというと
https://www.kaiho.mlit.go.jp/10kanku/merumaga/tsushin/tsushin103.pdf

宙吊りにならないように係留ロープの長さを調整、というどうにもならない情報しか書かれていません。

そこで問題解決したいわけですよ。

一般的な方法は、係留杭の牡蠣殻を落とす、ということです。
牡蠣殻がなければロープは引っかからずに上下しても大丈夫、という方法です。

しかし、秋のマイナス潮位は深夜ですから、深夜に泥に降り立って、
係留杭の牡蠣殻を落とす作業は大変ですね。
なかなか現実的ではないと思います。春は昼間なので、春でもいいと思うけど。

そこで考えました。
まず、ロープが牡蠣殻ゾーンに行っても、帰ってくればいいのではないか?と。
そこでいろいろモデルを考えていたのですが、牡蠣殻を悪路に例えると
シャコタンでは走れませんが、四駆なら走れます。
段差で考えると、タイヤの直径が小さいと乗り越えられませんが、
タイヤの直径が大きいと乗り越えられます。

ロープを直径が小さいタイヤと見立てると、直径の大きいロープにすれば、
牡蠣殻ゾーンの段差を乗り越えて走れるはずです。

そこで、思い出した、、、
どの港か忘れたんだけど、係留杭に、漁網を浮かせるブイを
4-5個連結したドーナツ状のものが浮いているのを見てた。
ドーナツの穴には係留杭がある。
漁網が流れ着いたにしては綺麗にまとまり過ぎているし、
2個セット(左右の杭)だし、何かのおまじかな?と
思ったくらいだ。
今考えると、そうか、この方法で牡蠣殻にロープが食われないようにしていたのか!
と思いだしたのである。
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なので、単管38mmとかを係留杭にしている人は
トモ側の係留ロープを工夫し
ポリフロートと呼ばれる、浮き、ブイを4-5個連結させ、

それに係留ロープを結ぶと、秋のマイナス潮位に
ロープが牡蠣殻ゾーンに行っても、
ポリフロートが牡蠣殻の上を回転しながら動くので
ロープが牡蠣殻に食われて転覆することはなくなると思う。
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ポリフロートは牡蠣殻の大きさに合わせて
牡蠣殻が大きいところは直径の大きいポリフロートを使うといいと思う。
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回転するのが大事なので、アーモンド形のポリフロートはダメ。
記憶にあるのはもっとバームクーヘン型のポリフロートがあったと思う。
そこまでいくと漁具の専門店で見ないとわからないかもしれない。

この方式がうまくいくのか?と考えるんだけど
実はこの方式、あそこでも見たんだよな、、
常陸利根川の浮き桟橋。
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潮来釣り具センターからまっすぐ常陸利根川に向かったところにある
浮き桟橋である。
国土交通省の桟橋だと思うんだけど、
霞ヶ浦水系でバスボートでバス釣りしてて
冬とかトイレ休憩でバスボートを係留してお昼ご飯とか食べていた桟橋。

ここの柱は四角柱なんだけど、その浮き桟橋を係留する部分がまさに
ローラーになっているのだ。
ボートだから、桟橋でご飯食べて、ついでにそこがいい障害物だから
釣りするんだけど、どうしても、その桟橋の構造とか興味あってみてしまうんですよ。
理系だからね。
どうして、普通に棒にわっかを通した構造ではなく、ローラーになっているのか?
今考えると、そのローラーで牡蠣殻に引っかからないように上下出来る構造だったんだよね。
古い記憶が、ピピピっとシナプス接続されニューロネットワークが構築されました。

つまり、国土交通省も浮き桟橋が秋のマイナス潮位でも牡蠣殻にひっかからないノウハウは
持っているってことなので、もっと広報した方がいいと思うんだよね。
まあ常陸利根川に牡蠣殻があるのか?と言えば、疑問だが。
少なくても、同じモデルで海でもいけるでしょう。

ということで、我々民間人で出来る工夫としては、
ポリフロートによる係留ロープのローラー化というのが最適ではないか?と
思います。

ここまでは単管パイプとか塩ビパイプのような、表面がつるつるの係留杭の話で。
いや、自分のボートは木の杭で、係留ロープのローラードーナツ作戦は使えないんだけど、、、
と思っている方もいると思います。

そんな方にお勧めするのは、バンジーロープ作戦であります。

バンジーロープ作戦とは、そもそも、係留ロープが牡蠣殻ゾーンに行かなければ
いいんじゃないの?しかも、マイナス潮位でも、船が宙釣りにならないような
ロープワークがあるのではないか?ということで
モデルを考えていた。

考え方としては、ロープは係留杭の上から胴に結ぶ、ということ。
これで、いけるはずだ。
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係留杭のロープの途中に自転車のチューブを使い、
潮位変化に対応しよう!というもの。
自転車のチューブは廃棄自転車とか自転車屋からもらえばタダ。
新品買っても500円だろう。
#私は中国から輸入して320円(笑)
船をトモ側にテンションかけて止める。

ミヨシ側は桟橋がわに固定。
これで、マイナス潮位でも係留ロープは牡蠣殻ゾーンに触れることなく
チューブは伸びて、ロープは保たれる、ということなる。
面倒だから、全部チューブにしてもいいと思うけど。

難点はチューブの劣化がどのくらい進むか?であるが、
まあかなり大丈夫だと思います。

間違った方法に結ぶと、船が桟橋に激突するので注意ですね。
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あと予防できるかわからないけど
オートビルジ付けましょう。

オートビルジとは、船内に水が入ってきたら検知して、自動的に排水する仕組みです。
沈没の原因には雨水や波被りがありますが、オートビルジがあれば、
自動排水されるので、必須な装備だと思います。
当たり前ですが、バッテリーを使用するので、さらに長期放置するには
太陽光パネルが必要ですね。
太陽光パネル、バッテリー、オートビルジはセットですね。まあもとからバッテリーはありますけど。


ということで、秋のマイナス潮位で係留ロープが牡蠣殻に食われて沈没事故を防ぐ方法の話でした。
こういう情報ってどこにも載っていないんだけど、誰も教えてくれないんですかねー。

じゃあまた!ボートオーナーがんばれ!解決できない問題はない!悲劇を繰り返さない!