全世界のファンのみなさまこんにちは
わかるけど、ダメなんだよな、ふなです。

釣り人は釣り場にゴミを捨てる。
だから釣り禁止の場所が増える。

これを打開しようとゴミ拾いをする。
ゴミ拾いをアピールする。
うん、わかるけど間違ったモデルだと思っています。
私はゴミは拾いますけど、アピールはしません。
間違ったモデルだから。

じゃあ説明を。(結論から書くといいお)

私はゴミ拾いイベントには参加しない。
前にも書いたと思うけど、

http://crowdlures.blog.jp/archives/21298049.html
釣り人の行うゴミ拾いイベントは逆効果かもしれない話

これを書いたのが2014年。

その2年後に「釣り人が居れば水辺は綺麗になる」ゴミ袋誕生。

https://ameblo.jp/bassfi/entry-12173546502.html
「釣り人が居れば水辺は綺麗になる」袋、出来ましたー! | 京都山科の釣具 ...
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モデルが理解できなかったか、、、、

まあいいんですけど、やればやるほどイメージは悪くなります。

我々ビジネスマンはPDCAというサイクルで回します。
PDCA-CYCLE

聞いたことがあると思います。PDCA。
このゴミ袋のモデルでは PD しかありません。
CAは?
CはCheck、効果測定です。
Aは効果測定によって得られた結果をもって改善

Checkというのは、当然「釣り場が増えた」とか「ゴミの量が減った」とか
効果測定をしなければなりません。
少なくても2年経っているのですから、毎年チェックしているか?です。

普通はXXXという項目を指針としよう!というチェック項目があると思います。
効果があったかどうか、報告があり、「方向性が正しいか?」をチェックするわけです。
それがないと思います。

当然、方向性が間違っていたなら、その後の「改善」に結びつかないので
PDCAサイクルが回らず、そもそもやっていることが正しいのかさえも判断出来ていないです。

なので、間違ったモデルだなぁと思っております。

じゃあ今からPDCAのCAをやろう!としたときに何を指針とするのか?
判断が困ると思います。
簡単なのはゴミ袋の出荷量です。
もし、水辺のゴミが減っていたら、出荷量は減っているはずです。
集めるべきゴミが無いんですから。
つまり、この「釣り人が居れば水辺は綺麗になる」プロジェクトの成功は
ゴミ袋出荷量がゼロになること、なのです。

毎年出荷量が増えています。というのは、水辺のゴミがどんどん増えています、と同義になります。
あれ?いろいろ矛盾していますね。
プロジェクトの成功はプロジェクトがなくなることのはずです。

さて、正しいモデルだったのでしょうか。
そういうことを考えないでスタートしていますよね。

これでこのプロジェクトのモデルが正しくないことがわかったと
思うんですが、そもそもゴミ拾いイベント、アピールは正しいのか?という
問題も抱えています。

ゴミ拾いとか釣り場の清掃とか、なんでやった側がアピールする必要があるんでしょうかね?

いわゆる承認欲求ですね。代償行動かもしれません。
前回のブログで、ゴミ拾いアピールは釣り人がゴミを拾うのは、捨てた釣り人が拾うのだから当たり前だ。
という感想を持つ、ということを書きました。

はい、これ、メディアの使い方も間違っているんですよ。
おそらくゴミ拾いアピールを「はじめてみた」のはどのメディアだったか、覚えていますか?
釣り雑誌?ブログ?テレビ?

私は雑誌だったかな?Basserかタックルボックスだったと思います。
ゴミ拾いイベントの記事を見たような気がします。
インターネットも十分に発達していない時代。

釣り雑誌や釣りビジョン、これのターゲットは誰でしょう?
そう、釣り人ですね。
だから、釣りをやる人「だけ」にゴミを拾いましょうアピールをするのは
全然問題ないと思っています。

じゃあ個人が書くブログ、ツイッターは誰が見る?
あるいは地上波のタレントの釣り企画とか。
これは一般人が多いですね。あるいは混ざっている。
ここにマーケティング的な間違いがある。

釣り人「だけ」にゴミ拾え、釣り場きれいに、とか言うのは全然問題ない。
が、一般人が多い市場で、「釣り人はゴミを拾え」というのは自首しているに過ぎない。
釣り人には届くでしょう。でも、一般人には?マイナスのイメージしか残らない。

一般人に「釣り人はゴミを捨てる」というイメージをアピールしているだけになるんですよ。
これがマイナスなのにさらにマイナスにしているのです。

これを先ほどのゴミ袋に当てはめると、ゴミ袋をもってゴミ拾いをする姿を見るのは
誰ですか?
ほぼ一般人ですよ。ゴミ拾いしたあと、「こんなにゴミを回収しました」と
ブログなり、ツイッターに書くと見るのは誰ですか?一般人ですよ。
もうマイナスの効果しかない。

自分たちは「いいこと」をしているつもりでも、一般人からすると自首しているだけに見えるんですよ。
マイナスのイメージをさらにマイナスにする行為なんです。
だからモデルとして間違い。

さらに釣り人ならではのマイナス面もあります。
例えば2PCロッドのグリップ部分の方が折れて長いまま捨てられていたとしましょう。
「釣竿が捨ててありました!」と報告しちゃうよね?
でも、それは釣り人だからわかることであって
一般人ならスキーのストックかもしれないし、杖かもしれない、と思うんですよ
わざわざ「釣り人を犯人として密告してさらす」ということをしているんですよ。
透明なPETBOXに、480円って値段シールが貼られていれば
「ルアーのパッケージが捨てられていました!」と
一般人がみてもそれがルアーのパッケージがどうかわからないのに、
わざわざ犯人を特定し、密告し、さらしあげている、ということがわからないんですよ。
わかりますか?
ゴミ拾いアピールは釣り人の立場を悪くているだけなんですよ。
その釣り人の知識を使って、です。

理想は釣り人の地位向上、イメージ向上じゃないですか。
現実は逆になっていると思いますよ。
なぜか?
PDCAのCheckから先をやらないからです。

その前に成功モデルをデザインしていないという根本的なミスもありますけどね。
モデルで言えば、釣り場のゴミの責任というのを釣り人とするとマイナスとして、
釣り人が犯人ではないがゼロ、さらに釣り人がきれいにするとプラス、と定義します。

ゴミ拾いアピールは一般人に責任をアピールするだけなので、マイナスがさらにマイナス
黙ってゴミ拾いだけすると、ゼロに近づき。
釣り人が、草むしりや歩道の清掃、ペンキ塗り、防犯までやってプラス、みたいな定義とします。
ゴミ

モデルを見て分かる通り、ゴミだけ拾えば向上します。アピールなんかしない。
理想はプラスに持っていくことですが、ゴミ拾い単体では難しい。
黙って拾って釣り場からごみが無くなってやっとゼロなんです。
世間から釣り場のゴミ問題という概念そのものが消えて、やっとゼロ。

ゴミ袋のデザインにも問題がある。
一般人が見るデザインになっていない。
デザインっていうかコピーですよね。
「釣り人が居れば水辺は綺麗になる。釣り場を守りたいと思った。だからゴミを拾う」
うん、釣り人には届くよね?

でも一般人から見ると「自分たちが捨てたゴミを拾うのは当たり前」ですよ。
じゃあ花見客や花火客にあてはめてみてよ。

「花見客が居れば公園は綺麗になる。公園を守りたいと思った。だからゴミを拾う」

いやいや、花見客がいなければそもそも汚れないでしょ!と思わない?
上記のコピーは同じ感想を持つわけですよ。
釣り人がいなければそもそもゴミは出ない、って思うだけ。

袋に書くコピーがダメです。
少なくても良いコピーではない。
ちゃんとコピーライターに頼まないと。
こういう風に釣り人が自首しているようなコピーは
やればやるほど逆効果だと思います。
私はコピーライターじゃないけど、私がコピーするなら
「水辺を綺麗に」くらいじゃないかな。
一般人が見ても、自首しているように見えなくなる工夫は必要なんですよ。
第3者がきれいにしているようなイメージを作らないといけないと思っています。

これは外交の世界でも行われていますよね。
北朝鮮とアメリカの会議はどこで行われましたか?
北朝鮮でしたか?アメリカでしたか?
北朝鮮ならアメリカを呼びつけたことになるし
アメリカなら北朝鮮を呼びつけたことになる。
イメージはとても大切。
第3国のシンガポールでしたね。

これなら外から見るイメージは両国が平等に見えるんですよ。
国に抗議する時は大使を呼びつけるでしょ?
イメージですよ。大事なところ。

同じことを前回もブログに書きました。

近所の高校生か中学生が北浦の水辺で火ばし持ってゴミ拾いするわけですよ。
それをバスボートの上から見るわけです。
当然、高校生や中学生がゴミを捨てたんだろうな、とは思わないわけですよ。
「関係ない第3者がやると善意に見える」んです。
同じことを釣り人がやったら自首に見えるわけです。
損じゃない?

その袋にスポンサーロゴを書いているスポンサーにも迷惑がかかるわけです。
宣伝どころかゴミを捨ててる犯人に製品を売った企業、という認識になってますよ。
釣り人には届きます。その思いは。でも、一般人から見ると自分たちのゴミを回収するのだから
当たり前、という認識になってしまう。もったいないところです。

これだけの理由があるんですから、私はゴミ拾いアピールはしません。
ゴミは拾うけどね。そして、釣りメディアなら、アピールはするかも。

そもそも釣り禁止はゴミ問題はむしろ少なく、騒音や破壊、侵入、駐車等の迷惑行為の方がウエイトが大きい。
だからアプローチ自体が間違っていると思います。
「釣り人が居れば水辺は綺麗になるが騒音や侵入、迷惑駐車はなくならない」
なのかな、これでは釣り禁止は避けられないよね。

アプローチを変えればいいと思うんですが、じゃあどうやって?
ということになる。
ちなみに日本最大のバス競技団体JB.NBCでは車両にJB.NBCステッカーを貼ることを
義務付けているし、船外機に黄色い鉢巻をつけている。
そうだね、一般人の視線を感じてもらおうという良い施策を行っている。
そしてプロ化も早い段階で可能だ。
個人的には日帰り温泉教は嫌いだが、施策は良いと評価している。

なので、ゴミは黙って拾えばいい、アピールするな、
それより騒音、侵入、迷惑駐車の方を無くす運動をすればいいと思うよ、でした。

じゃあまた!釣り人が理解すれば環境は良くなる!無知で済む問題ではない!「いいこと」をしているつもりは迷惑!