全世界のファンのみなさまこんにちは
某船宿のツイッターを見ていたらウミグモ退治をしている、ふなです。

ウミグモ退治って何のためにやるの?と思ったら
アサリ保護なんですね。
他にもナルトビエイが爆食するとか、ツメタガイ、キセワタガイが捕食するとか
アサリも災難ですね。

で、ちょっとウミグモ(カイヤドリウミグモ)の駆除方法はないものか?
と調べていました。
すると、マコガレイやクロダイが捕食するとのこと。
なるほど、だからカレイやクロダイを放流するのですね。
20070719asari2

とは別に、ある論文を見つけました。
https://ieej.ixsq.nii.ac.jp/ej/index.php?active_action=repository_view_main_item_detail&page_id=13&block_id=18&item_id=34333&item_no=1

パルスパワーによるウミグモの電気的駆除
である。
残念ながら有料なので、中身は見られないが
キーワードから内容は想像できる。
umigumo

シソーラス用語: *ウミグモ類 *パルス放電 衝撃波,*防除,アサリ,パルス発生器,死亡率,*環境保全

なるほど、海中にパルス波を発射してウミグモを駆除する方法と読めるわけですね。
その方法だとウミグモの死亡率が高いと。
umigumopdf

pdfのビューも少し公開されていて
回路っぽいものが見える。
なんだけど、、、
ずいぶん簡単な回路だな、、、、

左側に電源、上に抵抗と3つ又のパルス整形回路かな?
そして右の四角は普通はいわゆる負荷装置、つまりこの場合、放電口と思える。
通常こういうパルス機器の場合は交流が多いのだが、
見た限り、直流で電圧も大したことないものが使われているのでは??

pulse-kihon

ってまずパルスパワーとはなんぞや?という基礎から勉強しないと
エンジニアとしては失格である。
http://www.jspf.or.jp/Journal/PDF_JSPF/8701koza_all.pdf
このあたりを参考に。

すると聞きなれないものの中に、聞いたこと、見たことのある
ものがあるのに気が付くだろう。

ライターの着火装置やスタンガンである。
身近なところだとスマホのLEDを使ったフラッシュとか。
自転車の点滅ヘッドライトとか、LEDのデューティー比とか使ったもの。

ずっと大エネルギーを放電するのは大変だが、
一瞬なら可能だよ、ということである。

この技術の要点はおそらく、パルスパワーでウミグモのみを駆除することができた、
というところになると思う。
あとは、その電圧やらパルス幅やらが判明すればいいんだけどね。

が、案外回路図がシンプルなので、ひょっとしたら
アクティブエイガードが貢献しているかもしれない、と思った。

ご存知の通り、アクティブエイガードは同じように電気パルスを発信する機械である。
元々はエイ避けだが、応用技術でサメ避けも出来ているので来年にはマグロ用にリリースしたい。
まあそんな話は置いといて、
アクティブエイガードで歩いたあとは、ウミグモが駆除されアサリが残っているかも。
という淡い期待をした。

干潟で釣り人が釣りをするだけで、アサリ保護になるという可能性があるのである。
ナルトビエイに関してもエイ類なので、干潟で釣り人が釣りをすると
ナルトビエイが逃げ出し、アサリを守っていることになるのではないか?と思っている。

ということで、我田引水な記事だとモニターやテスターの記事だと思うので
そんなことは置いといて。
まあアサリのエイ避けなら、こういう装置を使わないでも
割りばしとか竹の棒とかをアサリの生息する砂浜に30cmメッシュで刺すだけで
アサリのエイ避けになるのでその方がコストかからないです。
なんでもかんでもうちの製品使えとか、そんなこと言わない。

アサリの保護方法調べてたら、いろんなやり方があるんだなーって
感心していました。
asari^genzai

ウミグモも確かにそのアサリを減らす1要因ではあるものの
激減するほどの理由にはまだなっていないきがします。

ここで終わったらふなブログではない。
じゃあ効果的な駆除方法はないのか?である。

CRS(レッドビーシュリンプ)を飼っていて
殺虫剤で全滅した記憶のある私にとって
ウミグモは昆虫あつかいで、殺虫成分で駆除できるはず、と仮説を立てる。
石巻貝は元気だったもの。

ある種の殺虫剤がウミグモに効いて、アサリにも人間にも無害、という
成分があるはずなのである。
それは、、、
ピレスロイド系であろう。
https://weathernews.jp/s/topics/201805/020105/

このあたりを読んでみよう。
ピレスロイドと言われてもピンとこないかもしれないが、
蚊取り線香、と言われれば、ああ、あれか。と思うであろう。

これが効くのではないか?と。
次に考えるのが、じゃあどうやって散布するの?って話ですね。
蚊取り線香は燃やして、殺虫成分を空気散布するのだけど
海中に投げ込むんじゃぁ一瞬で流れで終わりの気がします。
ゆっくり、海中に溶け出す方法を考えないといけません。
そうだなぁ、生分解プラスチックで固めた蚊取り線香みたいなものかな。

これならゆっくり溶けて時間をかけて拡散してくれる気がします。
そういえば、ビーシュリンプは蚊取り線香の煙では死なない、という実験をした人がいると
思うので、いろんな種類の殺虫剤で実験した方がいいかもですね。

まあ副作用はいっぱいあって、おそらくいろんな細かい生物が駆除される。
干潟の生き物は多様だからウミグモのみ駆除、というのは結構敷居が高い。
もちろん、アサリのある特徴を生かせば、その方法はおのずと見えてくる。

それは、アサリの呼吸方法というか、水管での水の出し入れ。
殺虫成分の海水を吸い込んで、アサリの体内に入るとその体液をウミグモが吸って
ウミグモだけが駆除される。そして、アサリの体内で殺虫剤は分解されるという
ちょうどいい濃度、にするのが結構大変だと思うんだけどね。

時間が経てば、ウミグモが死滅し、アサリは元気で殺虫剤分も分解済で人間にも安心、という
状態になるはず。
もちろん、仮説なので、ちょうどいい濃度を作るのは一番難しいと思う。
水槽で実験しても海では海流があるので、、、、
まあ難しい実験になるだろうな。
というところまで、机上でシミュレーションが出来た。

ウミグモの寄生時期は6-7月と決まっているので、潮干狩りシーズンが終わった
6月ー7月に干潟に殺ウミグモ材を撒く。
ウミグモが死滅した8月から安全なアサリが取れる、というシーズナブルパターンが見える。

もしも私がウミグモ対策を考えるなら、、、という話でした。

じゃあまた!アサリ欲しい!もちろんカワハギの餌!今シーズンはもう大会ない!