全世界のファンの皆様こんにちは
コロナで家に缶詰、ふなです。

さて、本日は電子レンジの修理です。
いや、正確にはジャンクを買って修理してみる!という
コーナーですね。

実は我が家の電子レンジは奥さんが独身時代から使っている
20年以上前のもの。最近、出来上がりの音がものすごく小さくて
全然聞こえない。
マグネトロンは壊れてないが、温めくらいしか使ってないので
やはりここは最近主流になりつつある
高温水蒸気に対応した機種が欲しい。

普通に買うと10万円以上するのだ。
ヘルシオとかビストロとかね。

そこで、掘り出しものを探すことに、、
条件は広いタイプ、フラットということで30Lのものを探した。
そして高機能タイプが欲しい。

見つけたのは「水漏れがするスチームオーブンレンジでジャンク」
もちろん、高性能機種である。
調べると、この機種は水漏れをよく起こすが
クエン酸洗浄で復活した、というブログがいっぱい
ヒットする。
じゃあ、これは買いだろう、ということで
入札してそのまま落札。
送料込みで8000円でした。
パナソニックのスチームオーブンレンジの
高級機種ビストロ
NE-BS1000である。
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おお!高級機種じゃないか。
ということで、まずは届いてすぐにクエン酸洗浄してみる。

すると、、、水漏れ発生。
あ、庫内じゃなく、本体の下からボタボタと漏れている。

なるほど、まずは分解だ!
10万円で買った電子レンジなら分解するのは躊躇するけど
8000円で買った電子レンジなら躊躇なく分解できる。
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よく見てみると、、、
ん!ここだ。配管が抜けている。
これをはめて完成、、、ではない。
そんな単純なものではないのだ。

シリコンのパイプだが、振動のある可動域ではないので
なぜ抜けたか、それを考える必要がある。
同じパイプが抜けた、は食洗器では考えられるけど、オーブンレンジだから。
このパイプはその先のヒーターが
詰まり、水圧の関係で抜けたと考えられる。

つまり、このヒーターは詰まっている、と考えたほうが良さそうだ。
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ヒーターは3か所に出入口がある。
下に2か所、上に1か所。
おそらく上はスチーム用、下は
抜けた左側から水が入り、右から排出
そんな仕組みなんだろう。

そこで、まず、3か所のシリコンのパイプを観察。
上と右の穴の周りに真っ白な個体が出来ている。
これは、水が漏れ、そこで水分だけ蒸発して
不純物(ミネラル分)だけ残ったということだろう。
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そこで、右の穴から竹串を突っ込み
パイプ掃除で、グリグリ穴をあけてみた。
結構、砂っぽいゴミが取れた。
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その後、左と右のパイプを接続し
上の穴からクエン酸水を入れてみた。
このヒーター内にクエン酸水を満たしてみたのだ。
これで結構溶けるはず。
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おそらく前の所有者は、クエン酸洗浄を面倒くさがって
ほとんどしなかったのだろう。
それでミネラル分がヒーターに溜まってし、詰まった。
そこに水圧がかかって給水パイプが抜けて
そこから水漏れした、と考えられた。

ヒーターにクエン酸を満たしてから
クエン酸洗浄モードを起動してみた。
1回30分かかる工程だ。

しばらく観察してみたが、
ちゃんと給水し、排水もしている。
うん!これは治ったんじゃないのか?


ということで、30分後、クエン酸洗浄モードが終わり
排水トレイの中に白い砂みたいなのと、黒いツブツブが排出された。

その後、水抜き洗浄というモードが1回30秒で出来たので
これを何回もやってみた。
白い粉みたいなゴミがどんどん出てくる。
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5回目の洗浄で、こんな感じ。

ということで、クエン酸洗浄モードと水抜きモードを
バンバンやり、ヒーターの内部洗浄をガンガンやっていた。
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クエン酸が無くなったので、家にある、アスコルビン酸も
使ってみた。いわゆるビタミンCである。
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ええと、メガビタミンを試して効果あったので
ビタミンC(L-アスコルビン酸)は
大量に買っている。
風邪の時に10000mgとか摂取するの。メガビタミン療法、気になる人は調べてみて。

普通はコスト面からクエン酸を使うが、
アスコルビン酸でも構わないと思う。
コスト高いけどね!

その後、100円ショップに行ってクエン酸を
160gで100円を2個買ってきたので
白いゴミの排出がなくなるまで、毎日洗浄してみようと思う。

これで、我が家にも高級機種、ビストロがやってきて
スチームオーブンレンジの機能を使えるようになりました。

下の子がドアの開閉を何回も試してみたので
なんでか?聞いてみたら、前の電子レンジはドアが固くて開けられなかった。
ということで、子供達にも好評です。

高級機種と廉価機種の差は
電子レンジ機能にも表れていますね。
普通の電子レンジは、弁当の温め500Wで2分、とか時間でカウントし
カウントダウンを表示していますね?

高級機種は70度に設定、とかするので、
同じ弁当の過熱でも、現在何度、という温度のカウントアップになるんです。
なので、加熱し過ぎで、弁当の蓋が溶けた!ということが
無くなるのです。すごいなー。
赤外線とか温度センサー大活躍だな。
そして、ターンテーブルがない、フラットタイプがうれしい。
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これで、コンロ周りが短期間できれいになり
慣れないと、なんか人の家みたい!と楽しいです。

古い電子レンジの廃棄にかかる費用は400円。
10万円以上の高級機種が8000円という
92%引き!
奥さん大喜び、子供も大喜び、だから私も大喜び。

で、いろいろ考えていたんだけど
パイプの接続が甘いのではないか?すぐに壊れるのはどうなのか?
と思ったのだが、いやいやまてよ。
逆に正しい設計かもしれない。と思った。

いわゆるベンツの設計思想に近いのかな?
安い部品を最初に壊して、高い部品を守るという発想。
この場合、もしヒーターに接続するシリコンパイプの
配管を差し込んだだけ、じゃなくがっちり、ホースバンドで締めたとしよう。
すると、ヒーター内に水道の不純物が蓄積して
給水パイプが破裂するか、給水モーターが過負荷で焼ける、ということになる。
修理費がガンと跳ね上がるのだ。

給水パイプが破裂したら、電子回路の塊の電子レンジの内部で
水が飛び散ると、間違いなく危険だし、一発で修理不可能になる。
そのため、修理可能な段階で故障を発生させるメカニズムになっているのではないか?
と考えることが出来る。

正常に週に1回、クエン酸洗浄モードを起動していたら
故障しなかったはずなので、それをさぼった場合にどういう風に「壊す」のか
が結構大変なところ。

写真には撮っていないのですが、この給水パイプ付近に
もし水が漏れたら、この流水経路を通って、排水トレイに流れ込む、
という設計がしてありました。

なので、ここを壊す、という設計になっているんだろうなぁと
いうことが読み取れます。
ちなみに、排水トレイの左奥に少しだけ、の排水の場合は
それ以外の水はどこからか安全な場所から漏れているはず。
それをアラートとしているんだろうなあと。

設計はゴールである、という私の考えは案外間違っていないと
思いました。

で、故障した場合、洗浄でなんとか復旧して
訪問した修理の技術者さんが「週に1回はクエン酸洗浄してくださいね!」と
いうことが言えれば、クエン酸洗浄の大切さを知ることが出来るだろうと
さぼったら高い修理費用を取られるわけなので。
2度と同じ失敗は繰り返さないはず。というモデルかな。

そして、修理技術のコモディティ化も出来るかな。
このように分解してすぐに、ここが悪いに違いない、と
ぱっと見てわかるように壊れるというのが大事です。

そして修理スキルも高くない人でも修理出来るように
なっているんだと思います。
だから私みたいな修理大好き!な人にも優しく修理出来る。

そんなモデルになっているんだと思いました。
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このビストロですが、携帯電話のタッチマークがあったので
タッチしてみたら、昔はアプリでメニューを登録とか出来たみたいですね。
今は、仕様が変わり、キッチンポケット、というアプリになっているようです。
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BS1300あたりから対応しています。
けど、昔の機種は切り捨てでサポート終了してます。
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いや、更新しないけど、最終版は置いといて欲しいよ。
キッチンポケットのレビューにキレた低評価がつくのは
わかる気がする。
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最新版のキッチンポケットを無理矢理インストールして
登録してみると、それっぽいメニューが出ました。
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この機種の料理番号を入れてみると、全然違うメニューが表示されました。
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たまに同じ番号で同じメニューが出るので
料理番号を利用するというより、今夜の献立を考えるのに使うかも。

ということで、壊れかけた電子レンジを流行のスチームオーブンレンジで
高機能機種を激安で入れることに成功した話でした。

じゃあまた!高機能タイプは楽しい!修理楽しい!財布と地球に優しい!